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ここ最近、SNSでは「Libra」というワードが飛び交っている。
「Libra」とはなんなのか?なぜ注目が集まっているのだろうか?
真面目に公式サイトを読みといてみよう。
公式サイト: https://libra.org/
公式サイト(日本語): https://libra.org/ja-JP/
ミッション
Libra mission
A simple global currency and financial infrastructure that empowers billions of people.
Reinvent money. Transform the global economy. So people everywhere can live better lives.
何十億もの人々に力を与えるシンプルな世界通貨と金融インフラ。
お金を再発明する。世界経済を革新する。そして、世界中の人の生活が向上する。
スティーブ・ジョブズがかつて「Reinvent the phone」、「電話を再発明する(作り直す)」と語り、本当に従来の電話(ガラケ)は姿を消し、電話はスマフォにとって変わった。
「Reinvent money」にも「お金を再発明する(作り直す)」という意味で、
従来の法定通貨を取ってかえてやる的な、ある種かなり攻めたニュアンスなのかなと感じた。
しかし、公式日本語サイトでは「通貨のしくみを変える」と訳されており、
自分が勝手にちょっと革命的ドラマティックさを求めすぎていたかもしれない。
このへんのニュアンスはネイティブではないのでよくわからない。
世界中にお金を送るのは、テキストメッセージを送信するのと同じくらい簡単で安価なはずです。どこに住んでいても、何をしても、いくら稼いでも。
【ポイント】
特段目新しいことはなく、シンプルにブロックチェーンってそもそもこういうものだよね、といったことが述べられている。
ビジョン
安全なネットワーク上に構築された安定したグローバル暗号通貨。
Libraは、安全でスケーラブルで信頼性の高いブロックチェーンの上に構築されています。安定した価値
Libraは資産の準備金によって支えられ、その価値を安定に保ちます。独立したガバナンス
Libraは独立したLibra協会によって管理され、生態系の進化を任されています。
Libraは、ブロックチェーン技術の基礎の上に構築された、グローバルに、デジタルネイティブで、予備資金で支えられた暗号通貨です。人々は自分たちのお金を送金、受け取り、支出、確保できるようになり、より包括的な世界的な金融システムが可能になります。
通貨の単位は、Libraと呼ばれます。目的は、人々が日常生活の中で自信を持って便利に使えるような通貨を作り出すために、Libraを広く受け入れられ、できるだけ使いやすくすることです。
大多数の暗号通貨とは異なり、Libraは完全に実物資産の準備金によって支えられています。作成されたLibraごとに、通貨と資産のバスケットがLibra予備で保持され、その本質的価値に対する信頼を築きます。
Libra Blockchainはバリデータノードのネットワークによって運営されています。ブロックチェーンの進化は、Libra協会の設立メンバーによって監視され、各メンバーはバリデータノードを実行する責任があります。ネットワークが成長し、より自立的になるにつれて、Libra Associationは徐々に無許可の運用モードに移行するように働きます。
協会
Libra協会はスイスのジュネーブに本部を置く独立した非営利の会員組織です。
Libra協会は、ネットワークの発展と規模の拡大と確保のために活動しており、世界中で金融包摂の取り組みを支援する社会的インパクト交付金プログラムを主導しています。協会は、Libraの使命をさらに促進するために、グローバルコミュニティと協力し、政策決定者と提携します。
Libra協会は、世界中から集まった多様な組織で構成されています。協会の設立メンバーはそれぞれ、Libraブロックチェーンを運営するネットワークを形成するバリデータノードの1つを実行します。協会の指令の1つは、コミュニティと協力して、時間の経過とともに許可のないネットワークへの移行を調査および実施することです。
【ポイント】
複数組織で構成することで公平であるように見えるが、しかしながら完全な非中央集権ではないので「ヒツジの皮をかぶった中央集権のオオカミだ」との論評もある。
創立メンバーには、決済系の「MasterCard」「Paypal」「VISA」に、テック系「Uber」、ブロックチェーン系では「Coinbase」など有名企業が名前を連ねる。2020年前半には100社に増やすとのこと。
ステーブルコインなのでビットコインなどのように急激に値が動くなどのリスクも低いため、より法定通貨に近い感覚で使われる可能性がある。
開発
Libra Blockchainの背後にあるコードと技術を見て、プロトタイプを試してみてください。
テストネットはGitHubで利用可能です
【ポイント】
Libraは、オープンソースで、スマートコントラクトに対応している。
技術よりの方々からは、この「スマートコントラクト」であることが失敗だという意見もある。スマートコントラクトでは、必ずスケーラビリティ問題に直面するからである。もし仮に27億のfacebookユーザーLibraを使うとなっても、たしかにそもそもまともに使えない可能性がある。
木村優さんの批判的解説。「設計的に失敗」と予想。
常識的に見て失敗リスクがあるプロジェクトに人材と大金を突っ込み挑戦する試み。スタートアップ的であり、金融業界的ではないと感じます。https://t.co/LD4cw08Sva
— 星 暁雄 (@AkioHoshi) 2019年6月19日
その他Twitter斜め読み 検索「Libra スマコン」
Libraはコンソーシアム+BFT+高速スマコンだから、たぶんDPoS+BFT+高速スマコンのEOSと完全に競合するとこまでは分かった。
EOS、さっさとVoice出さないと死ぬでww— 極度妄想(しなさい) (@leo_hio) 2019年6月18日
LibraのWPやっと読めた。スマコンプラットフォームという話があるけど、どちらかというとprogrammable fiatにスマコンがついてきたという感じ
— ふっき (@fukkyy) 2019年6月20日
いやいや、Libraのホワイトペーパー非常に熱意のある内容だった。テクニカルペーパーとかまだ見てないけど、印象としてRippleの様な枠組みで動くステーブルコインにEthereumのスマコンを付与した民間SDRと言うてんこ盛り感がある。素敵じゃないですか。でも金融庁のKYC/AMLを突破できるのかな?
— Muye (@muye_sh) 2019年6月18日
全部読んだ所感としては、正直スマコン系はやばい終わったと思う。逆説的にビットコインはこれで唯一無二の暗号通貨になった。Libraのリザーブ通貨に加えられるのは時間の問題か。
— ゆち (@ychikn) 2019年6月18日
編集部よりヒトコト
Libraに、とくに目新しさや革新的な技術はない。
しかしながら、そのFacebook自身の圧倒的な宣伝力や
Libra協会の強力企業軍団でパワープレーしていくだろうし今後も世界を騒がしそう。
Facebookの真の目的はなんだろう…?と色々と勘ぐってしまう。
出る杭が打たれるのは日本も世界も同じだが(日本みたいに逮捕とかはないだろうけど)
失敗しても、成功しても、映画化しそうだね。
法定通貨をガチで脅かしそうな雰囲気醸すことで
みんなが真面目に暗号通貨について考えるきっかけになるかもね。
ブロックチェーンの本質ってなんだろう。